比嘉周作　ほろほろ写真館　　

子供の頃、よく遊んだ公園。
２０年ぶりに訪れて、あまりにそこが小さくて、くたびれて見えて、寂しくなりました。
寂しい、と感じる自分が寂しかったです。

何故寂しいのだろう？
昔のままでいてほしかったから？
自分自身は、日々、変わろうと努力しているのに、
思い出の公園は、変わらないことで評価しようとしている。
変わらないことに、どんな意味があるのでしょう。
変わることに、どんな価値があるのでしょう。
何が、変わったのでしょう？
少なくとも僕は、人間のままだ、泣き虫のまま、何も変わっていません。

２０年の歳月が流れ、
それでも、この公園は僕を待っていてくれた。
そう考えると、ロマンチックです。
でもそれは、
２０年間、僕が公園に行こうとしなかった、ということです。
会えるのに、
会おうとしない。
そんな冷酷な僕を、「健気に待っていてくれた」など考えるなんて、
僕がどれほど身勝手な人間なのか、思い知りました。

悔し涙を流したあの日のように、
夕日を背負うようにブランコに座り、
ぼんやり、公園を眺めてみました。
身勝手を承知で、
やっぱりこの公園は待っていてくれていたのかなと、
そう思い込んで、佇む。

当然、公園は何も答えてはくれず、
だからこそ、僕らの会話は成立する。
刻一刻と暗くなる公園を見つめながら、ただ、佇む。
そういう友情があってもいいよねと、思いながら。